正式名を盧山天台講寺という盧山寺は、天慶元年(938)に元三大師(慈恵大師)によって船岡山に創建されましたが、元亀二年(1571)に織田信長の焼き打ちをまぬがれ、現在地に移されました。また、皇室の帰依が厚く、皇室関係の陵墓も多くあります。
本堂の尊牌殿は、光格天皇の勅命により、仙洞御所から移築されたものです。またこの地は紫式部の邸宅跡として知られ『源氏物語』をはじめほとんどの著書がこの邸宅で執筆されたといわれています。本堂前の「源氏の庭」は白砂を敷き、苔を配して、そこに紫式部にちなんでキキョウが植えられていています。ちなみに、紫式部は日本で唯一フランスのユネスコ本部に「世界の五大偉人」(世界最古の偉人並文豪)として登録されました。
2月の節分に大師堂で行われる「鬼の法楽」は、赤・青・黒の鬼が踊りまわり、その鬼に紅白の豆と餅をなげて悪霊退散を祈願するユニークな行事で一見の価値があります。
(取材日:1995年)
歌碑
紫式部にちなんだ歌碑などが境内にみられます。
(取材日:1995年)
境内
11月中旬、境内の木々が黄や紅に見事に色づいていました。
(取材日:1995年)