退蔵院は応永11年(1404)波多野出雲守重通が妙心寺第三世無因宗因禅師に帰依して建立されたお寺で、現在山内寺院40余寺中、屈指の古刹です。
室町時代に築かれた方丈庭園が有名で、狩野元信の作庭といわれ、絵画的手法を取り入れた枯山水です。また垣根を隔てて築かれた回遊式庭園は昭和の名園「余香苑」と呼ばれており、室町と昭和の庭園としての雰囲気をかもしだしています。
方丈の廊下に掛けてある「瓢鮎図」(国宝)は水墨画の祖といわれる如拙の代表作ですが、展示されているのは江戸時代の模作とのことです。
(取材日:1995年)
方丈
廊下に掛けられている「瓢鮎図」は如拙が足利義持の命により心血をそそいで描いた現存する彼の作品中唯一の傑作とのことです。
(取材日:1995年)
余香苑
巨岩の間より流れ落ちる竜王の滝は、深山の大滝をみる風情があります。また、一面の苔の緑があざやか。
(取材日:1995年)
水琴窟
「つくばい」の下深くに瓶を伏せ込み、手水に使われた水が瓶に反響して琴の音のように聞こえるようになっていますが、なんともいえない心地よい音です。
(取材日:1995年)