正しくは「大報恩寺」といい、鎌倉時代初期に釈迦念仏道場として開かれ、国宝の本堂は安貞元年(1227)の創建で京都最古の木造建造物です。仏像の宝庫と呼ばれ、霊宝殿には鎌倉時代、藤原時代の仏像をはじめ多数の寺宝を展示しています。
また12月7、8日には大根焚きが行われ、厄除け大根が参拝者に振る舞われます。
千本釈迦堂を建てる時のこと、大工の棟梁が誤って柱を短く切ってしまい困り果てていると、妻のおかめが「短い1本に合わせて、他の全部の柱を切れば」と助言をしました。その後、おかめは夫の失敗を人に知られてはと思い、本堂の完成を待たずに自殺してしまいました。人々は女心のいじらしさを憐れみ、おかめの供養塔を本堂の前に立てました。今でも家の棟上げにはおかめの面をかざる習慣があり、おかめ塚は全国の大工さんの信仰を集めています。2月のおかめ節分は有名です。
(取材日:1995年)
おかめ塚
建築の守神で家庭円満にも霊験があると伝えられています。
(取材日:1995年)